侯 孝賢(ホウ・シャオシェン)監督『風櫃(フンクイ)の少年』からの一コマです。
港で働く女の子の気を引こうと波打ち際でデタラメな踊りを披露する馬鹿4人。
フンクイの少年達は常に何かにイラついています。
それはいちいち口うるさい母親に対してなのかもしれないし、
ちっともこっちを振り向いてくれない女の子に対してなのかもしれない。
自分が住む狭い町に対してかもしれないし、
なんでも出来そうでいてなんにも出来ない、自分を取り囲む世の中に対してかもしれない。
しかし、なにより彼等が一番苛立っているのは、未だ何者でもない自分自身なのだろう。
何者でもない彼等が向ける世界に対しての眼差しは、それこそ映画でなければ表現できないものだと思う。
彼等の苛立ちの眼差しは、齢39になった私も、共有しています。
猛暑日が続いたと思ったら、今日のこの寒さ!
体調を崩しやすい気候です。
皆様お身体お大事に。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。