少し前の事。家族の飲みの席で母親が突然、
「ねえ、アプリって何なの?」
と聞いてきたので、
「アプリ?・・・そりゃあれだよ。・・・アプリケーションつってな。・・・つまりあれだな、道具みたいなもんだ。そう。・・・
いわゆるツールだよ、ツール。・・・道具。ドーグだな」
と答えました。
「?」マークが百個ぐらい並んだ母親の顔を見て、私は急いで携帯電話の辞書ツールで「アプリケーション」という語彙を調べてみました。
application ー「名詞」1.適用 応用 塗布、ユーザーの具体的用途に適合した処理を行うプログラム。
私はすぐに携帯の画面を閉じ、アプリケーションの定義を母親に説明する事を諦めました。
それからしばらくして後、今度は嫁が、福山雅治が出ているパナソニックのCMを見ながら、
「ねえ、タブレットって何なの?タブレットって、お薬の事じゃなかったっけ?」
と聞いてきました。
私は苦笑まじりに、
「端末だよ。タンマツ。あの人が言ってるタブレットは薬じゃなくて端末の事なの」
と答えました。
「端末?タンマツッて何?」
と嫁は聞いてきます。
「あたし最近分かんない言葉がタブレットとタンマツなんだけど」
「それは同じもんなの!」という突っ込みはせずに、
私は急いでインターネットの検索欄に「端末 意味」と打ち込みました。
たんーまつ(端末) 1.はし。すえ。コンピューターの入出力装置のある部分。
すぐさま何事もなかったようにノートブックの画面を閉じました。
自分が普段使っている物を、それを全く知らない人に説明できないという事は、それを自分が使っているようでいて、実はその物自体に自分が使われているという事なのだと思う。
そんなこんなでIT用語の意味を調べていると、「IT(アイティー)」という言葉が普及し始めた当初、それを「イット」と読む人もいた、なんて笑い話が載っていて、「ハハハハ(笑)」と力なく笑った後、実は自分が「IT」が何の略語なのかを今もって知らない事に気づき、慌てて「IT 意味」と調べてみました。
あいてぃー 【IT】 Information Technology
「情報技術」のことで、コンピューターやデータ通信に関する技術の総称。その言葉の意味は広く、情報通信分野の基礎技術から応用技術の範囲にまで及ぶ。具体的には、コンピューターやインターネットを中心とするネットワークを活用し、会社の業務や生活に役立てるための技術を指すことが多い。現在は、「ICT」という用語が使われることも多い。
なんだとさ。あまりにも長文で曖昧だし、覚えられんわ。
なので私は今後「IT」の意味を誰かに聞かれた時には、
「それだよ、それ」と答える事に決めました。
コメント
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