先月21、28日と映画『アイム・オール・ライト』撮影でした。
21日は16時に吉祥寺駅に集合、俳優の礒部泰宏さんと高尾祥子さん、助手の宗田君、私の4人で1台の車に乗って、まずは28日撮影予定の日野市へ移動。
浅川の土手に到着後、28日の撮影の流れを二人に説明。軽くリハーサル。
(土手の草野原で、中の種を抜くと笛になる『ピーピー豆』という植物を探す高尾さん。「え?ピーピー豆知らないの?」と問いかける高尾さんに「知らねえよそんな豆」と答える礒部さん)
ところで、28日に撮影を予定しているこの土手での撮影はナイトシーンの予定でした。
夜間撮影なので照明が必要になります。
電源はジェネから引くことになります。
(ジェネは小さなエンジンみたいなもんでやたら音がうるさいです)
子役も出演します。
タクシーも出てきます。
・・・ちょっと大掛かりです。
「うん。撮影許可が必要だな」
と許可申請に動き始めました。
しかし許可は降りませんでした。
あっさりと拒否されました。
「夜間の撮影は近隣の方の迷惑になるためお断りしています」
とのことでした。
まあ、その通りですな。反論の余地ありません。
2、3日悩みました。
1日目「ポクポク・・・」
2日目「ポクポクポク・・・」
3日目「ポクポクポク・・・チーン!よし!これで行こう!」
解決策はロケ場所の変更でした。
撮影場所を以前住んでいた家の前の土手に変更しました。
その土手のすぐそばには長年お世話になった大家さんのお宅があります。
その土手の道沿いには駐車場もあります。
電源は大家さん宅からお借りして、照明は駐車場に立てて、劇車の待機や退避も駐車場をお借りする。
いやはや我ながらあっぱれ恥知らずなアイデアだと思いました。
それでも急遽連絡を取ると大家さんは協力を快諾してくれました。
そんなわけで21日は大家さん宅に挨拶に伺いました。
突然の訪問にも関わらず大家さん(厳密に言えば元大家さん)玄関先で、
大家さん「あらー、星野君、元気だったー?」
私「元気ですー!すいません、年賀状も出さないで・・・」
大家さん「そんなことはいいんだけど、里美ちゃん(うちの嫁)元気?」
私「はい、おかげさまで、元気です」
大家さん「あー、それは良かった。そうなの、そうなのね。で、この方は?」
私「あ、いつも撮影を手伝ってくれている宗田君です」
大家さん「宗田さんっていうのね」
宗田君「あ、どうも。宗田です」
大家さん「宗田さん。うちの娘の旦那さんに似てるわね」
なんて会話の後、28日の撮影の概要と電源を借りたい旨をお伝えし、
「それでは28日宜しくお願いしまーす!」
と皆でご挨拶。車に乗り込んで本日の撮影場所へ移動。
日没を待って、都内某所にて礒部泰宏さんと高尾祥子さん、タクシーの車内での会話のシーンでした。
このシーンは本読み&リハーサルの段階からとても好きなシーンでした。
脚本を書いた段階では気づかなかったのですが、去年の暮れ、礒部さん・高尾さんの本読みを聞いた途端「これはとても重要なシーンだったんだ!」と気づかされたシーンでした。
日没後の19時〜23時まで撮影。
正直言うと、これから何度も、何度でも撮影したいシーンでした。
撮影後は皆でロイホで食事。
「それでは28日よろしくー!」
と別れました。
・・・『アイム・オール・ライト』32へ続く。
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